Work Delight Picks vol.9

work Delight Picks

「自分軸で人生を切り開いていくために~」このメルマガのテーマ。自分軸とは自己中心ではなく、自分がどのような人生を生きたいか知り、振る舞いをすること。その積み重ねで1人1人のWork Happyになり、自分の人生を生きることに繋がると考えます。秋の夜長、少し歩調を緩め、自分の幸せや望む人生を心に問いかけてみませんか。-Work Delight Picks編集室より-

-目次ーーーーーーーーーーー
HR最前線
1Dayセミナー開催レポート
『フィードバックが人の成長を加速する~サイバーエージェントの事例紹介~』
Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報

「腸内環境を整える」Part1:消化
今月のPick Book!
若手育成の教科書~サイバーエージェント式 人が育つ「抜擢メソッド」~
(ダイヤモンド社)曽山哲人 著

HR最前線

1dayセミナー開催レポート
『フィードバックが人の成長を加速する~サイバーエージェントの事例紹介~』
2022年7月28日(木)に開催された1dayセミナー『分散時代に必要な人材マネジメントの新たなる潮流』。「人材獲得」「人材開発」「働き方改革」3つのテーマをもとに、参加者約150名、合計6時間、10名のスピーカーによる白熱したセッションが繰り広げられました。

今回は、「人材開発」セッションの中でも反響がありました株式会社サイバーエージェント 曽山哲人氏の『フィードバックが人の成長を加速する~サイバーエージェントの事例紹介~』の内容を一部抜粋してご紹介します。
曽山 哲人氏は、1999年に株式会社サイバーエージェント入社後、広告営業責任者の職を経てその後約17年にわたり同社の人事職に携わり、現在は人事本部長を担われています。

セミナーのメインテーマは、「フィードバックの力」。
中途採用や副業、フリーランスが増える昨今の流れの中で、会社には求心力ではなく、遠心力が高まっているといいます。その中で、会社に人材を惹きつけるために重要なものとして曽山氏がピックアップしたのが「その本人が企業に属す『意味』」です。
「企業に属す意味」を社員に与えるために「圧倒的な他社への競争力になる」と曽山氏がお墨付きを与えるのが「フィードバックカルチャー」。
フィードバックは対話であり、サイバーエージェント社では、経営層と社員、また社員同士と縦横の対話の中でフィードバックを与え合う風土を作っています。

フィードバックの効果は3つ

①成長に向けた前向きな行動を促す 
②相手に対する信頼感を与える 
③希少性の高い報酬になる
(※講演で使用された画像は、講演者の許可をいただき公開しております)

3番目の「希少性の高い報酬」について、フィードバックをする側もされる側もタダ、しかしそのフィードバックはあなただけにもらった、パーソナライズされた報酬になり得るという訳です。この3つのポイントでもって、フィードバックカルチャーを広めることは企業風土を良くすることに非常に貢献するというのです。

フィードバックカルチャーを醸成するサイバーエージェントの事例の紹介も多くありました。これらは、あくまでも同社の風土やミッションに合わせて生まれたもので、自社に合わせた方法を練ることが大切だという前置きも付け加えられていました。

新入社員育成プログラムの事例をご紹介します。
育成担当(=トレーナー)がフィードバックの力で新入社員を育成するプログラム、「トレパス」。育成担当と新入社員の双方に向けて、フィードバックを通じて成長を促すためのチェックリストを配布し、実践を促しています。

上図の若手活躍のチェックリストにある、「人の決断を自分の言葉で再生産すること」は学習効果が高く、どうしてこれをするのか?といった会話から対話が生まれやすいといいます。

またその他の取り組みとして、社内全体で「月イチ面談」を推奨しています。面談を行う側の、「面談力を高めないといけない」というプレッシャーは極力排除し、「先月・今月・中長期について話す」というシンプルなアジェンダだけを設けているそうです。

ほかにも、同社内の多くの取り組みが紹介されました。
毎月社員のコンディションを把握する「GEPPO」、またその「GEPPO」に返信をしたり必要な社員と対話をする「社内ヘッドハンター」、社内転職制度「キャリチャレ」、役員対抗の決議案バトル「あした会議」など同社ならではの人材開発の仕掛けはさまざま。

期待をかけあう組織にしようという提言とともに、同社のスローガン「会社を楽しもう」が紹介され、曽山氏のプレゼンは閉じられました。

本セミナーにおける他のセッションレポートも公開しています。ぜひご一読いただき、貴社の人材マネジメント施策にお役立てください。

”Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報

腸内環境を整える Part1:消化
最近よく目にする「腸活」ですが、軟便・下痢・便秘などの便通改善につながり、それにより美肌になったり、免疫機能を上げる効果もあります。しかし、それ以上の効果が得られるだけでなく、全身・心の健康に繋がることが最近ではわかってきています。

まず腸の大事な働きは、「消化」と「吸収」で、食べる前からその活動は体内で始まっています。例えば決まった時間に朝食を食べていると、体内時計によって、朝食の数時間前から消化液が分泌され始め、体が準備していることが最近の研究で明らかになっています。(朝食の時間が乱れると体内時計も乱れ、肥満や脂質代謝に影響が出るそうです。)

そもそも、「腸」とは管で、「食道」「胃」「十二指腸」「小腸」「大腸」とさまざまな臓器にまたがっており、それぞれが連動しています。そして、腸の中はまだ「体の外」でそれぞれの臓器の働きによって、私たちが口から食べた食べ物を変形させたり(咀嚼)、溶かしたり、濾したりしながら「体にいい物質」を吸収し、「体の役に立たないもの・ダメージになるもの・不要なもの」を排除します。ビタミンやミネラルなどの「体にいい物質」の健康に必要な成分は小腸や大腸の絨毛を通って血液へ送られ、「体の中」に入っていきます。この時点で、初めて食べた物の成分が体の中に入るのです。しかし、現代の飽食の時代、常に食べる物が周りにあり、様々な食品・環境・薬やストレスによって、または間違った食習慣によって正常に働かなくなり、健康上のリスクが生じることになります。

食べた物が体の中に入れるのは分子レベルに分解された状態です。分子レベルに分解するにはデンプン・たんぱく質・脂質などそれぞれに消化酵素が必要で、食べた量とその消化酵素の質と量によって消化能力に差が出てきます。

消化酵素(=消化能力)の低下の原因
・食事からたんぱく質が十分に摂れていない
・ストレス
・胃酸の不足

消化酵素はそれぞれの臓器での消化に最適なpH(*)があり、胃酸は胃や小腸での消化酵素のpH値をコントロールしています。日本人は欧米人と比べて胃酸の分泌量は少ないとされています。(日本人は胃酸が多すぎるという認識が強いですが…)
欧米のホリスティックなクリニックでは胃酸のチェックはごく普通におこなわれているそうで、胃酸不足は様々な症状に関連していて、胃酸を増やすことで改善されることが多いと医師も実感しているそうです。

胃酸不足が引き起こす不調
病原菌の増殖:バクテリア、胃がん、胃潰瘍
たんぱく質吸収低下:貧血、むくみ、筋力低下、抵抗力の低下、食欲不振、疲労・脱力・虚弱、イライラ・うつ
ビタミン/ミネラル吸収低下:神経機能の低下、骨がもろくなる、抵抗力の低下、疲労・脱力

◆自宅でできる胃酸チェック◆
1.大さじ1杯のレモン果汁(生のレモンを絞る or レモン濃縮果汁でも)に3倍の水を加える。
2.夕食時に、一口食べたらレモン水を一口飲む。
3.これをレモン水がなくなるまで繰り返す(食事の初めの方で、レモン水が全部なくなるようにする)。

食後2~3時間してから、いつもの食後の状態とどう違うか観察してください。
もたれ、胃の痛み、胸やけ、脱力感、膨満感など改善していたら、胃酸の分泌が不足していると考えられています。反対に、レモン水を飲んだ食後の方が胃が痛くなったり、不調が出た場合、胃酸は十分に分泌されていると考えられます。簡単にできますので、是非ご自身の胃酸チェックをしてみてください。

次号で胃酸の分泌を助ける食事法をご紹介いたします。

(*)pH:ペーハーもしくはピーエイチ、溶液中の水素イオンの濃度。pHの値は通常1~14とされ、pH7を中性とし、これより低い方を酸性、高い方をアルカリ性という

今月のPick Book!

今年7月28日に開催したタレンタ主催1dayセミナーにてご講演頂きましたサイバーエージェント曽山氏の著作です。
「サイバーエージェントだからできるのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本著には日本のあらゆる企業で使える「自律人材育成」のメカニズムが整理されています。以下に一部を抜粋いたしますので、皆さんも本日から実践してみてはいかがでしょうか?

「主体的に動いて」を解決する2つのアクション(P66〜70)
・部下や若手メンバーが自ら手をあげるためには、所属する組織に心理的安全性があることが不可欠です。
・特に効果的なのは、部下と話すことです。私がおすすめするのは「毎日5分の朝ミーティング」です。決まった時間に、昨日やったことや今日やることについて話をしてもらうのです。
・それに対し「それは良かったね」「その動きはいいね」などとポジティブに反応するのです。大げさにリアクションする必要はありません。
・コミュニケーションの第一歩としては、何はともあれ、まずは相手をほめることです。安心感が生まれると、1個、2個と新しいチャレンジをするようになります。
・ほめてくれたことで、この人は自分のことを認めてくれているのだ」「この人は自分のことを見てくれているのだ」ということが伝わり、安心感と信頼感が生まれます。

「やりたいです」と言える空気づくり(P74~75)
・まず着手すべきは、自分の手の届く範囲で「やりたいです」と言える空気をつくることです。
・「空気づくり」として、日々のコミュニケーションを意識的にポジティブなものにしていくことがポイントです。
・最も大切なのは、いざ本人が「やりたいです」と申し出たら、「いいね」とその勇気を賞賛することです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。