今回は、「村山昇 360度の視点で仕事を考える 働き方の哲学(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」より、50項より「内発的動機・外発的動機」についてご紹介したいと思います。
内からの意欲は持続的、外からの意欲は単発的
内発的動機=自分の内側から起こる意欲、またはその意欲を起こす要因
外発的動機=自分の外側から誘い出せれる意欲、またはその意欲を起こす要因
例えば、仕事に対し「一つ一つが勉強になるので楽しい」「技術が磨けることがおもしろい」というのは、内発的動機が刺激されている状態です。自分の内側にある興味や好奇心に自然と火がついてやる気が生じています。起点は内にあります。
他方、外発的動機は機転が自分の外にあります。「この仕事をやればよい収入が得られる」「この仕事をやらないと上司から叱られる」「この仕事は人からカッコよくみられるのでやってみよう」といった具合です。自分の外側にあるもの(金銭的報酬とか権威者の圧力、世間の評判など)が意欲を誘い出しています。
一般的に、内発的動機は持続的で意志的です。それに対し、外発的動機は単発的で反応的になります。成果主義は、ある種、賞罰(アメとムチ)により競争制度で、外発的な動機刺激をベースにするものです。
私たちはそうした外発的動機づけに反応するのみで長いキャリアの道のりを進んでいくには限界が出てきます。人間は刺激疲れ、競争疲れしてしまうからです。
中長期にわたってその仕事をまっとうし、納得のいくキャリア送っていくためには、やはり、仕事そのものの中に面白さを見いだしていかねばなりません。
<押さえるツボ>
・人は仕事そのものに面白さを見いだすと、やる気が自分の内からわいてくる。
・その仕事に必ずしも興味がない場合でも、外からの刺激によってやる気にさせられることがある。