健康レベルを上げる【食の選択】とは

私たちは1日3回食事を摂りますが、何を、どのように誰と食べますか。
私たちの体の構造、構成の98%は同じです。残りの2%は体質や環境、個性の違いです。
私たちの体はみな同じ構成・構造ですので、摂るべき物も基本は同じになります。
しかし私たちのエネルギーとなる炭水化物・脂質、筋肉や骨など体を構成、ホルモンやヘモグロビンなどの機能をするたんぱく質を何をどう摂るかは、伝統食だったり、考え方や環境また思想によるベジタリアン、ビーガン、マクロビ、ローフード主義など千差万別です。また家族に作ってもらう、自分で作る、お弁当を買う、飲食店で食べるなどの【どのように】食べる選択から、定食、イタリアン、中華、カレー、ハンバーガー、サンドウィッチ、焼肉などの【何を】食べる選択、食材の産地(地元、近隣県、国内または海外産)、栽培方法(普通栽培、有機栽培など)などの【食材】の選択、焼く、煮る、炒める、蒸す、生でなどの【調理法】の選択、いつ、どこで、誰と食べるという時間とシチュエーションの選択を私たちは常に様々な選択をして食事をしています。
そしてこの選択の繰り返しを生涯かけて行います。

そんな細かいこと気にして毎日を過ごしていないと思われるかもしれませんが、意識しているいないに関わらず大きなことも小さなことも選択をし、その選択の積み重ねで今の私たちができています。

では健康レベルを上げる食の選択とはどういうことなのでしょうか。
健康レベルの定義は【細胞に適切な栄養素を届けること】です。
適切な栄養素とは、私たちヒトの組成である「水」「炭素」「水素」「窒素」「ミネラル」です。
体の96%は3大栄養素の元素「水」「炭素」「水素」「窒素」でできており、残りの4%は「ミネラル」です。ミネラルはたった4%ですが、ビタミンと相互関係を持ち、酵素と結びつきながら、食物の消化、吸収、老廃物の排泄などの活性化を助けます。しかし体内で作ることができないため、毎日の食事から摂取する必要があります。ミネラルも「多量ミネラル」と「微量ミネラル」とに分けられます。ミネラルの約半分は骨を構成するカルシウムです。リンとカリウムは加工食品に多く含まれていますので、摂り過ぎには注意です。微量ミネラルには「鉄、フッ素、亜鉛、ストロンチウム、銅、ホウ素、ケイ素、バナジウム、ヨウ素、セレン、マンガン・・・」と15種になります。

鉄を補うためにレバーだけを食べるよりも、良質なたんぱく質は鉄と結びつくと腸での吸収が良くなったり、非ヘム鉄で吸収性が低い野菜に含まれる鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収率が良くなるなど、様々な栄養素を組み合わせて摂ることが大切です。しかし同じ食材でも体内での食べ物のこなし方(消化・吸収・排泄など)は個々人で異なります。たとえレバーが貧血に良いと言われてもレバーが嫌いだとすると、体内で十分に鉄分の吸収がされるかは確実ではありません。

アルコールをいくら飲んでも平気な人と1杯でも顔が赤くなる人や、同じ量の食事をしても体重が増える人と増えない人などいるように、その人の体質(生まれ持った体質、育ってきた環境、考え方)やその時の状況(早食い、ストレス、幸せ)などによって変わります。身体はDNAの設計図によって作られますが、それがすべてを決定づけていなく、その人が過ごしてきた環境・考え方によって発現するものは変わるのです。

まずは基本である3大栄養素と生命の営みに必要なビタミン・ミネラルを順に今後のブログでみていきたいと思います。発病してから治すこれまでのやり方ではなく、適切な栄養素を細胞に届け、自分の体質に合った食事法・運動・思考がうまく連動するために、日々変化する私たちの身体に関心を持ち、ケアしていくことがこれからの長い人生において大切なこととなります。そしてそれは身体だけでなく、心にも深く関係しています。


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2020年07月06日 健康レベルを上げる
2020年05月31日 タレンタのウェルビーイング