Work Delight Picks vol.6

梅雨の時期のわりに雨はあまり降っていませんが、明日6月21日は夏の始まり”夏至”です。近年では、夏至と冬至の夜、世界中でキャンドルナイトのイベントが開催されています。今回のウェルネス情報はアロマキャンドルの効果についても書かれているので、こちらを参考に明日の夏至は明かりを消して、キャンドルの灯りでゆったりリラックスして過ごしてみてはいかがでしょうか。-Work Delight Picks編集室より-

ー目次ーーーーーーーーーーーーーーー
HR最前線
1on1ミーティングをどう捉えているか?(上司編:前編)
Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報
アロマキャンドルで心身のリラックスを~マインドフルネスを実践~
今月のPick Book!

プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術(日経BP) 田中研之輔 (著)
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HR最前線
1on1ミーティングをどう捉えているか?(上司編:前編)

前回は弊社におけるメンバー視点での1on1ミーティングの捉え方について掲載いたしましたが、今回は上司視点で1on1をどのように捉えているか?について2回に分けて整理をします。今回は前編です。

1on1は、事業成果創出の最大化のためにある
1on1に限らずですが、組織内で行われるあらゆる活動は、事業成果の創出に結びついている必要があります。中でも1on1は以降に述べるように非常に重要なアクションであると考えます。

1on1で、事業成果創出最大化の阻害要因を汲み取る
特にメンバー1人ひとりが日々マルチタスクを遂行する必要があったり、環境変化への迅速な対応が求められる仕事環境であればあるほど、メンバー自身の中でのスタックや迷いや遠回りが常に生じやすい状況となり、心の中に生じる「モヤモヤ」が、事業スピードを減速させる要因となります。

この「モヤモヤ」をタイムリーに汲み取るには日常業務でのコミュニケーションだけでは不十分で、短時間でも良いので1on1という形で定期的に時間を設けることが必要です。

事業成果創出の最大化を阻害する要因はメンバー毎に異なる
この「モヤモヤ」は、メンバーそれぞれの業務の習熟レベルや自律レベル、またメンバー一人ひとりが持つ価値観などにより大きく異なります。通常の阻害要因は業務遂行上の課題となりますが、メンバーによってはその意味合いや心身のコンディションが阻害要因となることもあります。

特に価値観については、パーパス(仕事の意味)と日常業務との関連性をより重視するメンバー、自身の成長や将来の自身のキャリアと日常業務との関連性をより重視するメンバー、日常業務を通じた他者への貢献や他者からの感謝をより重視するメンバー、「仕事=ライスワーク」と割り切り、自身の現行のスキルや経験を用いた事業貢献の継続を重視するメンバーなど多種多様です。

1on1で阻害要因を汲み取る前に、まずアイスブレイクをする
1on1でメンバーからの本音を引き出しやすくするための鉄板のアイスブレイクがあります。それは、前回1on1から今回1on1までにメンバーが実施した具体的な行動を傾聴して称えることです。

具体的な聴き方としては「今週頑張ったことを教えてください」「誇れることを教えて下さい」などが挙げられます。

アイスブレイクですので、聴き手(上司)との期待値とのズレに焦点を当ててはいけません。また具体的な行動=事業成果創出のための行動であるわけですので、明確な結果が出ていなかったとしても、結果に視点を当てるのではなく行動に視点を当てて、1歩でも2歩でも前進していることを称えましょう。

次回の後編では、メンバー個々が保持する阻害要因を汲み取るための具体的なアプローチや、最近ホットな話題となっている人的資本経営と1on1との関係について整理をします。

Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報
米国の最新ホリスティック栄養学に基づく心と体の健康情報をお伝えします。

先日、キャンドルインストラクターの資格を持っている私が講師となり、タレンタ社内でアロマキャンドルを作るワークショップを開催しました。参加者は、タレンタ社員でキャンドル作りは初めての方ばかりです。
キャンドルを自分で作るという工程でもアロマの香りが部屋をまとい、目の前の作業に集中することで瞬く間に過ぎていく日々の時間や、また常に思考している頭を少し止めることができたのではないでしょうか。

「今、ここに」集中することでマインドフルネスを実践できたのです。マインドフルネスは今この瞬間に集中し、今の感情に気づく「心のメンテナンス」であり、自分はこの瞬間瞬間の積み重ねでできていること、そしてその積み重ねで未来が変わっていくテクニックの1つです。

このワークショップでのキャンドル作りはマインドフルネスの一部でしかありませんが、常に過去や未来・空想の世界に飛び回っている意識を「今」に引き戻し、今何を感じているのかを気づくことがポイントで、参加された皆さんの忙しい毎日の中でも、(「忙しい」は心を亡くすと書くように)心を見失わず安らかに過ごせたひと時であったと思います。

アロマキャンドルの効果
アロマキャンドルの精油の香りが鼻から脳に入り、心身へのリラックス効果があります。日本でアロマテラピーが広がり始めたのはわずか20年前です。アロマテラピーとは、アロマ(芳香)とテラピー(療法)を合わせた造語ですが、香りの効能を取り入れることは5000年前から始まっていたとされています。クレオパトラがバラの花を入浴や香水に使ったという話は有名ですね。1960年代~1970年代と自然環境のバランス保持や有機栽培食品を摂るという考え方が復活し、医療でのホリスティックな代替、補完的アプローチとしてアロマテラピーが根を下ろし始めます。病気そのものを治療する西洋医学では十分にケアできなかった心や痛み等全体的にケアできるようになりました。

またキャンドルには科学的に証明されている自然界のリズムと同じ「1/fゆらぎ」をもつ炎を見ることで心地良いと感じ、リラックス効果があります。オレンジ色の炎は心を穏やかにして緊張をほぐす効果があります。火には昔から空間を浄化する力があると言われています。古代より人類は火を囲み、空間や物、自分自身を浄化していました。またキャンドルが燃焼する際にマイナスイオンが発生し、キャンドルから発生するマイナスイオンは滝から放出されるマイナスイオンを大きく上回るとされています。

今月のPick Book!
人事・心理学などの書籍・記事から、編集室のお薦めを解説交えてお伝えします。



プロティアン 70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本術

(日経BP)
田中研之輔 (著)

これまでの「キャリア」の定義が、変化の激しい時代を生きる私たちにとって、変化してきています。
プロティアンとは「変幻自在な」という意味を持ち、プロティアン・キャリア*1(社会や環境の変化に応じて変幻自在に自分の意思で変えていけるキャリア)として、日本でも広まりつつあるキャリアの考え方です。

伝統的なキャリアの考え方では、組織に依存した形で培われることが前提となり、地位や給料など目に見えるものが成果だったのに対し、プロティアン・キャリアでは目標が達成されたときに得る「個の心理的成功」に価値を置いていることが大きな特徴です。

では「個の心理的成功」を達成しながら、キャリアをどう作っていけばいいのでしょう。

本書では、金融資産を増やすように、自らの「無形資産」を耕して増やしていこうという考え方が紹介されています。
さらにその無形資産を「生産性資産(所得を増やすのに役立つスキルや知識)」、「活力資産(肉体的・精神的な健康と幸福をもたらすもの)」「変身資産(自己を変身させる意思と能力)」と3つにわけて、詳しく書かれています。
“経験を蓄積する内面的な変身こそ、プロティアンキャリアの本質”であり、これは決してお金を稼ぐことと矛盾しない、このポイントも外せません。

やるべき事に追われる仕事人の視野をぐっと広げてくれる、組織で働く方、フリーランスの方、年齢問わずおすすめしたい、「働く」マインドセットを整えられる一冊です。

*1プロティアン・キャリアとは、“社会や環境の変化に応じて変幻自在に自分の意思で変えていけるキャリア”として、米ボストン大学経営大学院で組織行動学・心理学の教鞭をとるダグラス・ホール教授が提唱したもの

最後までお読みいただき、ありがとうございました。