Work Delight Picks vol.5

5月も中旬ですね。皆さんはゴールデンウイークはどのように過ごされましたか。今年は久しぶりに遠出をした方も多かったのではないでしょうか。1978年の今日(5月20日)は成田国際空港が開港した日だそうです。海外旅行に行くことのできる日々に早く戻ってほしいです。 -Work Delight Picks編集室より-

ー目次ーーーーーーーーーーーーーーー
・HR最前線
1on1ミーティングをどう捉えているかメンバーに聞いてみた
・”Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報
健康レベルを上げる
・今月のPick Book!

採用基準(ダイヤモンド社) 伊賀泰代(著)
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HR最前線
1on1ミーティングをどう捉えているかメンバーに聞いてみた

皆さんの会社では1on1を実施されていますか。1on1ミーティング(以下1on1)とは、定期的に上司と部下が1対1で話し合うことを言います。人材育成の手法として注目を集めており、特長は上司が部下の成長のために時間をつかうということです。日本ではヤフーが取り入れたことで話題になり、現在は日本でも7割近くの企業で導入されているようです。(参考文献:1on1ミーティングに関する実態調査
弊社では2018年から1-2週間に1度の頻度で1on1ミーティングを実施しています。今回は1on1を日々受けているメンバーが思っていることをヒアリングしてみました。すでに1on1を取り入れられている方は自社と比較して、これから導入を考えてらっしゃる方はぜひご参考にしてみてください。

1on1をどう捉えているか?
業務のスピード加速装置:「1on1では業務の相談がメイン。1on1以外でも相談があれば、主体的に上司に相談するが、定期的に話す時間が保証されていることはありがたい。モヤモヤしていることを言語化するだけで、解決することがある。聴き手がいる心強さ、追認してくれることで前に進む感覚がある。

モヤモヤ解消とキャリアの後押し:「1on1では業務やチームの相談だけでなく、キャリアの相談もしている。関心を持って聞いてもらえており、相談したことに関してフィードバックをもらえるため、必要以上にモヤモヤを溜めることがなく、ありがたいと思っている。」

コミュニケーション漏れの受け皿:「急ぎでないと話さずにそのままになってしまうことがあるが、定期的に話す機会があることで、話したいこと、聞きたいことを伝えられるのがよい。」

心の栄養ドリンク:「とても重要だと思っている。特にリモートワークでは会話量も減るため、業務が忙しくなると「あれができていない、これをやらなければ」という気持ちで頭がいっぱいになりがち。1on1では、最近興味のあることや趣味等、業務以外のことを話すことが多い。1on1があることで、気持ちが和らぎ元気になる感覚があり、業務に前向きに取り組めるようになる。」

まとめ
メンバーにヒアリングを実施した結果、1on1への捉え方や求めることは各々異なっていることが分かりました。また、どうしても業務の話が多くなり、自身の成長の話をもっとできればという意見も聞かれました。しかし、共通していたことは多くのメンバーが「聞いてもらっている」、「ありがたい」、「うまく機能している」と1on1をプラスに捉えている点でした。1on1成功のカギは、メンバーが話したいことを自由に話すことのできる、上司のオープンなマインドなのかもしれません。

Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報
米国の最新ホリスティック栄養学に基づく心と体の健康情報をお伝えします。

健康レベルを上げる
「健康」とはどういうことでしょうか。健康というと、血糖値だったり、血圧だったり、健康診断の結果のような体のことをイメージしがちですが、本来の健康とは、心と身体、そしてライフスタイルも含めてすべてのことを意味します。(WHOが定義している「健康」についてはタレンタリソース「タレンタのウェルビーイング」をご参照ください。)

健康診断の結果で(多少基準値より高い/低い項目があっても)病気の基準値に達していなければ経過観察や異常なしと判断されます。現在主流となっている西洋医学では「病気の人」と「それ以外の人」に選別されるシステムで、「病気以外の人」の中には最高の健康状態の人もいれば、心身ともにボロボロの人もいます。そのような状態は健康といえるのでしょうか。健康にもレベルがあり、下図のピラミッドのように、より高い健康レベルに上げることがホリスティック栄養学の基本的な考え方です。より高いレベルの健康になるほど、体の健康を感じる上に、ストレスに対応する力がつき、頭がクリアになりパフォーマンスが上がるなど心の健康にもつながります。

2022年10月から 75歳以上の一定の所得のある高齢者の医療費負担が1割から2割に上昇します。少子高齢化社会の中、私たちの医療負担額がさらに上がる可能性は高くなります。これまでの病気になってから治すのではなく、【病気にならない】ための食習慣や心と体のケアを習慣化するライフスタイルにシフトしていくことで健康レベルをあげられ、人生100年時代には【病気にならない】知識を得ることがこれから必要なリテラシーとなっていきます。そしてご自身の「Work Happy」は、それぞれの状況で心地良いと感じる方を選択してより良い時間を過ごしていくことで実現します。詳細は、タレンタリソース「健康レベルを上げる」、「健康レベルを上げる【食の選択】とは」をご参照ください。

今月のPick Book!
人事・心理学などの書籍・記事から、編集室のお薦めを解説交えてお伝えします。

「採用基準: 地頭より論理的思考力より大切なもの」
(ダイヤモンド社)
伊賀泰代(著)

日本に足りないのは、専門知識でも技術力でもありません。(略)知識や思考力や勤勉さを総動員し、目の前の問題を解決していくためのリーダーシップを発揮できる人の数が、あらゆる場所において不足しているのです。そして何よりも問題なのは、(略)リーダーシップの総量が足りないという問題が、広く認識されていないことです。

「リーダーシップとは、学び、鍛えるべき資質である」
”出る杭は(すかさず)打たれる”という言葉もあるように、日本ではリーダーシップに対するネガティブなとらえ方もありますが、著者はこれを、「これまでの日本の中央集権的な体制では、少なからずそういう方式しか取れなかったのかもしれません。しかし、今や豊かな国となりニーズが多様化している状況下では、分散型の意思決定システムが不可欠(略)で、多数のリーダーが必要に迫られている』」、と言います。

紹介されるリーダーシップを鍛える4つの経験のうち、「基本動作3:自分の仕事のリーダーは自分」の「自分が中心となる組織図を使い、『自分の仕事に関しては自分がリーダー』であり、パートナーやマネジャーを含めた関係者をどう使って成果を最大化するのか、それを考えるのがあなたの仕事」であるという例は、今まさに日本で求められている、仕事自律、キャリア自律の分かりやすい例になるでしょう。

「組織とは、所属し、守ってもらうものではなく、率いるものになるのです。」
人材不足が深刻になり個々のキャリア自律が叫ばれる中、リーダーシップは全員が発揮すべき重要な資質とする本書は、マッキンゼーの採用基準を入口してリーダーがなすべきアクション(書内ではタスク)やリーダーシップをどう鍛えるかについて具体的に提言しています

リーダーとなる人材を採用する方々だけでなく、自身がリーダーとなるべきどんな方々にもヒントとなるのではないでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。