インターネットラジオ 楠田祐の人事セントラルステーション

「産業組織心理学に裏打ちされたAIアセスメントの力」

人事セントラルステーション

先日、HireVue取締役 チーフサイコロジスト ネイサン・モンドラゴン博士が初来日し、インターネットラジオ『楠田祐人事セントラルステーション』に出演いたしました。産業組織心理学者であるネイサンはアセスメントの作成やそのシステム化について深い造詣と経験を持っており、HireVue社でAIアセスメントの開発の責任者です。

ネイサンのラジオ出演時インタビューをまとめています。産業組織心理学の視点から、昨今の採用とAIの活用について語っています。

【出演者】
ネイサン・モンドラゴン:HireVue Inc. 取締役 チーフサイコロジスト
楠田祐:HRエグゼクティブコンソーシアム 代表
東畑 千波:タレンタ株式会社 カスタマーサクセス マネージャー

【HireVue社の録画面接システムとAIアセスメント】
  • コロナ禍で一気に普及したオンライン面接
  • 録画面接システム開発で一番大切なこと
【HireVue AIアセスメントの活用】
  • アイコンタクトを補う構造化と「Many Me」採用
  • 入社後の人材開発にもAIアセスメントは役立つ
  • 他者よりも過去の自分との比較が重要
  • ミックジャガーを5人そろえてもバンドはできない
【産業組織心理学者、ネイサンからの提言】
  • ネイサンがお勧めする産業心理学のセオリーは?
  • 産業心理学者の将来を切り開く3ステップ
  • 科学によってテクノロジーを動かすHireVue社
  • 産業心理学の知見を、もっと日本の採用現場に

コロナ禍で一気に普及したオンライン面接

楠田:アメリカ合衆国には、産業組織心理学者がかなり多くいます。後で、日本はあまりいないということを私が話しますね。今日はHireVue社、いわゆる録画面接システムの会社です。HRテクノロジーを提供する会社さんに、産業組織心理学者がいる会社というのは、なかなか日本にはないんですよね。今日は初めて日本にお越しになったということで、ネイサンのキャリアとか自己紹介と、HireVueの紹介もしていただきたいと思います。ネイサン、簡単に自己紹介をリスナーの方にお願いできますか。
Nathanネイサン・モンドラゴンといいます。HireVueでチーフ産業組織心理学のサイコロジストをしています。HireVueのチームでは、心理学の原理というものをビジネスの色々な課題に適用させていくということを行っております。
楠田:HireVueは、日本の大企業がかなり使い出しています。
Nathanそうですね。たくさんの会社で、それぞれの採用プロセスで適切な採用ができるようにHireVueを使っていただいております。
楠田:特にコロナ禍で学生が企業に訪問できなくなったので、このオンラインでの面接が、日本では一気に普及しました。
Nathanそうですね。これはもう世界を通して、このパンデミックでオンライン面接が広がったというのを感じています。みなさん、どこでも学生や候補者が会社訪問できなくなりました。直接の面接ができなくなっていますよね。
楠田:そうですね。

録画面接システムの開発で一番大切なこと

楠田:いわゆるHireVueのような録画面接システムを開発するのに一番大切なことは何でしょうか。
Nathan:一番大切なことは「構造化」と「標準化」を行っていくということです。それで、誰もが同じ質問で面接を受けられるようにするということですね。
楠田:それは大切ですね。
Nathanその構造化されたデータの上に、AIをのせていきます。
楠田:なるほど。構造化していないと、私の経験からいえば人間というのは応募者が面接に来たときに少し話しただけで、この人は良くないなと思うと落とすための質問ばかりしがちです。
Nathanそうですね、これはとてもメジャーな問題です。あるリサーチで面接官は最初の90秒で、面接している相手が良いか悪いかを判断してしまうというデータがあります。
楠田:Oh, my god!
Nathan:構造化されていないと、面接官はその相手を好きか嫌いかだけを見てしまいますすね。構造化するということが、そうさせない助けになります。

アイコンタクトを補う構造化と「Many Me」採用

楠田:特に日本はアイコンタクトをものすごく重視する面接の手法なのですが、オンラインの面接はアイコンタクトができない(笑)。
Nathanそうですね、その問題も構造化することで、解決することができます。質問だけでなく、何をどのように評価するかという点も構造化するのです。
楠田:そうですよね。
Nathan:アイコンタクトがなくても大丈夫ですね。
楠田:そうだね(笑)。だから、本来の面接というのはそういうことなのでしょうが、なかなかやっぱりそういかないですね。面接官によっての好き嫌いで採用していた時代が長く続いていました。
Nathanそうですね。その好きか嫌いかという点も重要だと思います。しかし、最初にビデオインタビューの構造化された質問で、この人が会社に合うか合わないかをきちっと判断する。次に直接面接してパーソナルなところを見ていただくという、そのような順番で使っていただくのがいいと思います。
楠田:おっしゃる通りだね。従って、日本の採用の面接は自分と同じようなタイプの人を採ってしまう傾向があるので、日本はジェンダーダイバーシティしか進んでいない。深層心理ダイバーシティが、価値観のダイバーシティが全然進んでいない。
Nathan私はそれを「Many Me採用 自分をたくさん採る採用」と呼んでいます。
楠田:コピーアンドペースト(笑)!
NathanHireVueのAI機能を使いますと、面接官が好きかどうかでは判断されません。面接評価のエキスパートが判断した、「この人は果たして会社に合うのか合わないのか、この仕事に合うのか合わないのか」という基準で判断してくれます。ですので、逆にジェンダー等もすべて排除した形で、本当に適しているのか適してないのかというところにフォーカスした採用ができるんですね。
楠田:そうですね。
Nathan:採用するときに、この人を好きかどうかという判断ではなく、その人が働きだした時に、会社に対して帰属意識を持って一生懸命働いてくれる人を多く採用することができます。

続きは「全文をダウンロード」または人事セントラルステーションにてお聴きください。

データサイエンス×ピープルサイエンス(心理学)の力で公平・透明・スピーディーな採用選考を実現
「HireVue AIアセスメント」

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