work Delight Picks

さわやかな秋風が心地いい10月。今年も内定式が終わり、フレッシュな仲間とのこれからの出会いに胸が躍ります。新しい視点と若いパワーが、これからの職場をもっと「Work Happy!」に変えていくことでしょう。新しい顔ぶれを迎える準備は慌ただしいものと思いますが、そんな時こそ、心身のリフレッシュを心がけてみてはいかがでしょうか。-Work Delight Picks編集室より-

-目次ーーーーーーーーーーー
HR最前線
HR Tech Conference & Expo2024レポート
”Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報
ホリスティックに生きる②~波動が健康に与える影響~
今月のPick Book!
書記バートルビー/漂流船 メルヴィル/著 牧野有通/訳(光文社)

HR最前線

HR Tech Conference & Expo2024レポート

2024年も、世界最大級のHRテックイベントである「HRTech Conference & Expo」がラスベガスで開催されました。今年の出展数は416社で、昨年の420社とほぼ同じ規模です。会場は非常に多くの人々で溢れ、特に2日目には人の多さから、ぶつからないように歩くことが難しいほどでした。日本からの参加者も非常に多く、日本国内のHRテックへの注目の高さも実感できる場となっていました。

HRTC2024 WDP_expo
1.AI技術の活用

今年のイベントで取り上げられた主要なトレンドの一つは、生成AI(GenerativeAI)をはじめとするAI技術の活用です。2022年10月のChatGPTの登場以降、AIは引き続きHR業界での注目度が高く、特にこの分野での新しいソリューションが数多く展示されていました。

その中でも「採用領域」は最もAI利用が発展しており、例えば候補者とのコミュニケーションを省力化するチャットボットサービスは、単純なQA対応だけでなく、簡単なスクリーニングや面接調整などのより高度な業務を行えるように進化していました。生成AIの登場によって自由記述文などの「非構造情報」の活用も進んできており、採用領域におけるマッチング精度向上、オペレーション効率化は今後も継続的進化が期待できると思います

2.注目の集まるスキルテック

二つ目のトレンドは、「スキルテック」と呼ばれる従業員のスキル情報を活用した技術です。特に北米では、労働力不足や業務の急速な変化に対応するため、従業員のスキル情報をベースにしたスキルベース型組織の運営が注目されています。この傾向を反映して、多くのサービスが、スキル情報を元に候補者や従業員と空きポジションを自動的かつ高精度でマッチングする機能の提供を開始していました。

このようなシステムを効果的に運用するためには、スキルやジョブの定義を適切に整備する必要があり、相当な労力が必要となります。しかし市場の拡大を踏まえて、定義構築やメンテナンスそのものを補助するような裏方的なサービスも登場しています。特に日本企業においてはこのようなデータの整備が課題となることが多いため、補助サービスの進化には今後注目が集まると予想されます。

それぞれのトピックの具体例など、さらに詳細な内容をご覧になりたい方は、ぜひPDF形式の詳細レポートをダウンロードしてください。

”Work Happy!”を実現する最新ウェルネス情報

ホリスティックに生きる②~波動が健康に与える影響~
前回のWork Delight Picksでは、「ホリスティックに生きる」とは何か、そして私たちが心と体でできていること、そして私たちの体は原子で構成されており、その原子は常に振動していることをお伝えしました。
この「振動」が私たちの健康へどのように影響を与えているのでしょうか。

■波動とは?
波動とは、簡単に言うと「振動」のことです。私たちの体は、原子という小さな粒子の集まりでできており、これらの粒子は絶えず振動しています。この振動が作り出すエネルギーの波を、私たちは「波動」と呼んでいます。

■波動が健康に与える影響
振動が作り出すエネルギーの波が「波動」であり、私たちの体は、常に変化し、成長し続ける動的なシステムです。この動的なシステムを支えているのが、細胞レベルでの波動なのです。 

  • 細胞のコミュニケーション: 細胞は、互いに情報をやり取りし、協調して働いています。この細胞間のコミュニケーションは、主に化学物質によって行われますが、波動も重要な役割を担っていると考えられています。
  • エネルギーの流れ: 波動は、体内にエネルギーを運ぶ役割も果たしています。このエネルギーの流れが滞ると、病気や不調の原因になることがあります。
  • 意識とのつながり: 波動は、私たちの意識とも深く結びついています。思考や感情は、体の波動に影響を与え、逆に体の波動も意識に影響を与えると言われています。

■波動と健康の関係
様々な研究で、私たちの健康状態は、細胞レベルでの波動と深い関係があるとされています。

  • 共振現象: 周囲の環境や人との交流によって、私たちの波動は変化します。例えば、ストレスを感じると、体の波動が乱れ、様々な不調を引き起こす可能性があります。逆に、自然の中にいると、心身がリラックスし、波動が整うと言われています。

  • 周波数の重要性: 異なる物質やエネルギーは、それぞれ固有の周波数を持っています。私たちの体は、健康な状態を保つために、特定の周波数に共振する必要があります。

  • 波動の調整: ヨガ、瞑想、アロマセラピーなどの様々な方法で、意識的に波動を調整することができます。これにより、心身のバランスを整え、健康な状態を取り戻すことができる可能性があります。

私たちの体は、常に振動し、エネルギーが流れていて、様々な波動が、私たちの健康状態に深く関わっています。江本勝氏の著書「水からの伝言」の中で、世界各地の水に慈愛に満ちた言葉で語りかけた時と、否定的・破壊的言葉で語られた時に生じた水の結晶の画像が比較され、一時話題となりました。これは、言葉の良し悪しを聞き分けたというより、言葉を発する時の波動によって結晶が変化したのではないか私自身は考えています。私たちの体の60%は水分でできています。良い振動を与えることで、細胞は良い状態になるのではと思います。

次回のメールマガジンでは、波動を調整し、心身のリラックスを促すツールとして注目されている「クリスタルボウル」をご紹介します。 美しい音色と振動が、あなたの心身にどのような影響を与えるのかお伝えします。

【免責事項】 本メールマガジンに記載されている内容は、一般的な情報であり、個々の状況に応じた医療アドバイスではありません。ご自身の健康に関するご質問は、医師にご相談ください。
今月のPick Book!

書記バートルビー/漂流船 
メルヴィル/著 牧野有通/訳(光文社)

 毎年この時期になると、ノーベル賞の話題がメディアを賑わせます。特に、今年の文学賞については、韓国のハンガン氏がアジア人女性として初めて受賞したことが話題になりました。ただ、自分はひねくれているのか、受賞しなかった作家のほうが気になったりもします。作家をはじめとする芸術家のなかには、作品のあまりの先進性や、人間関係も含めた政治的問題などの様々な理由から、生前には全く評価されなかった方も多い印象があります。

 今回紹介する『書記バートルビー』の著者ハーマンメルヴィルも生前は全く評価されず、死後30年経って再評価が進み、今ではアメリカ文学史を代表する作家とまで見なされています。(余談ですが、有名コーヒーチェーン「スターバックス」は彼の作品の登場人物の名前からつけられています。)

 メルヴィルの場合、生前の評価の低さは、その作風の難解さにあったかもしれません。そしてそれは『書記バートルビー』も例外ではありません。『書記バートルビー』は、19世紀のニューヨーク・ウォール街にある法律事務所を舞台にした物語です。物語の語り手である弁護士が、事務所の業務を手伝うために新しい書記として雇った男、バートルビーについて描かれています。当初、バートルビーは非常に勤勉で正確な仕事ぶりを見せますが、ある日突然、「しないほうがいいのですが(I would prefer not to)」という言葉で、仕事の指示を拒否し始めます。この奇妙な態度は徐々に広がり、バートルビーはついにはほとんどの仕事を拒否するようになり、ただ事務所に座り続けるだけになります。弁護士は彼の行動に困惑し、何度も説得を試みますが、バートルビーは一切の説明をせず、頑なに「しないほうがいいのですが」と繰り返すだけです。バートルビーの態度に対応しきれなくなった弁護士は、最終的に事務所を別の場所に移転しますが、バートルビーは新しい住人たちにも問題を引き起こし、ついに物語はある悲劇的な結末をむかえて幕を閉じます。

 この物語が私たちに問いかけるのは、単なる仕事上の出来事ではなく、もっと深いところにある人間の存在そのものに対する問いのように感じます。時には理解が困難な他者に対して、そして何より自分自身に対して、私たちはどれだけ向き合えるのか。本書を読んでいると作品から問われているような気がしてきます。

 ノーベル文学賞を受賞しているアイルランドの劇作家ジョージ・バーナード・ショーの言葉に「自分の顔を見るためにガラスの鏡を使い、自分の魂を見るために芸術作品を使う。」(”You use a glass mirror to see your face; you use works of art to see your soul.”)というものがあります。

 バートルビーの物語を読んで感じる不可解さや違和感こそが、実は私たち自身の心を映し出しているのかもしれません。この物語から何を感じ取るのか、それは私たち自身が抱える問いや葛藤、そして内なる声に向き合うための、ひとつの鏡と言えるのではないでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

vol.34  2024/10/22発行

【発行元】タレンタ株式会社  Work Delight Picks編集室