HireVueゲームベースアセスメント

入社後の仕事の成果・学習能力・成長力を予測する【認知能力・EQアセスメント】


認知能力(Cognitive Ability)とは、知覚・記憶・学習・推論・判断・問題解決といった一連の知的活動に関わる基本能力のことを指します。

つまり、人間が五感(特に視覚や聴覚)から情報を取得し(入力)、それを脳の中で理解し(処理)、行動する(出力)流れ全体で発揮される能力のことを指します。HireVueゲームベースアセスメントではこの入力から出力までの流れ全体の能力を測定します。本領域は、測定要素や測定技術や活用手法など、心理学において1世紀以上にわたって研究成果が蓄積されている分野です。

認知能力については上記のように様々な研究がなされていますが、米国労働省が1998年に開設した米国職業情報サイトであるオーネット) では、認知能力を21種類のサブコンピテンシーとして定義しています。またHireVue社においてもその分類を用いています。

タレンタではこの21種類のサブコンピテンシーを「入力」「処理」「出力」の3カテゴリで分類しています。「入力」では口頭での理解力・文章読解力・空間認識力などを、「処理」ではフレームワーク思考力・論理思考力・記憶力・並行処理力などを、「出力」では口頭での表現力・文章での表現力・視覚化力を、また3カテゴリを横断するものとして集中力を分類しています。

 

■認知能力で将来の活躍人材を予測する
さらに20世紀の終わりから21世紀の初めに掛けて、入社選考時に計測された採用応募者の認知能力や各種パーソナリティーなどが「入社後における将来の仕事の成果をどれほど説明するか?」という将来の活躍予測の研究が盛んになりました。

その中で米国の心理学者であるフランク・シュミットが、認知能力の一般因子の方が、個別のサブコンピテンシーよりも将来の仕事の成果を予測できることを明らかにしたり、米国の心理学者であるティモシー・ジャッジらが、認知能力の一般因子はパーソナリティの性格分析において人間の性格は5つの独立した要素から成り立つことを説明したビッグ・ファイブ理論における5要素よりも、仕事の職種に関わらず将来の仕事の成果を高く予測できることを明らかにしました。

これらの研究においては仕事の成果として、上司評価や年収や役職といったデータが用いられています。このような過去の心理学研究における知見を基にゲームベースアセスメントは開発されています。

 

■HireVueゲームベースアセスメントと従来の適性検査との比較
HireVue社は2018年5月に、脳トレアプリのようなユーザーインターフェースを通じて、PCやスマートフォンを使って認知能力を10分前後の短時間で測定できるソリューションを開発した英国のMindX社を買収し、HireVueゲームベースアセスメント(GBA)としてソリューションラインアップに加えました。

HireVueゲームベースアセスメントの特長を分かりやすく説明するために、非言語能力(確率・割合と比・損益算・代金精算・集合など)や言語能力(熟語・語句の用法・文の並べ替え・空欄補充など)を測定する既存の能力検査テストとの違いを整理します。

①受験者のその時点での「知識・学力」ではなく、受験者の将来の「のびしろ(ポテンシャル)」を測定
能力検査は公式やルールなどの知識を持っていれば回答ができるものであるため、受験者のその時点での基礎学力を測定することができますが、GBAでは将来の仕事の成果を説明する認知能力を測定します。
つまり、仕事での成果の創出のために、前述の21種のサブコンピテンシー定義項目のそれぞれの能力を発揮し、必要な知識やハードスキル・ソフトスキルを素早く習得していく上での器となるものを測定することができます。


②事前対策が困難
既存の能力検査は事前対策を実施して出題パターンを把握したり公式を思い出しておくことで結果が大きく変わってきます。
一方GBAは受験者の回答結果や回答スピードに応じて、次の問題の難易度がランダムに変化するため事前対策が困難です。

③短時間で測定が可能
既存の能力検査は通常30分以上かかりますが、GBAは10分前後で測定できます。

④イノベーション人材の発掘が可能
既存の能力検査では、既に存在する公式やルールに基づき素早く正しい回答を行うことを求められるため、既に勝ちパターンが定まっているビジネスで確実に事業遂行をしてい人材の適性を把握するのに向いていますが、GBAでは認知能力を測定するため、環境変化が激しく勝ちパターンが不明瞭な状況において、アイディアの素早い創出や素早い実行を行えるイノベーション人材の発掘ができます。

 

■今後の展開: EQ(こころの知能指数)の測定
日本で次にリリースされる予定の領域としては、EQ(こころの知能指数)と呼ばれる部分です。EQとは感情を管理・利用する能力のことで、1989年に米国の心理学者であるピーター・サロベイとジョン・メイヤーによって提唱された理論です。

両者は、「認知能力は将来の仕事の成果を予測する因子ではあるものの、認知能力が高い人が必ずしも社会で成功しているとは限らない」という問題意識から、「従来の認知能力とは異なる知性の存在」を研究し、大規模調査研究の結果、「ビジネスで成功した人はほぼ例外なく自分の感情の状態を把握し、それを上手に管理調整するだけでなく、他者の感情の状態を知覚する能力に長けている」ことを提唱しました。

また1995年に米国の心理学者であるダニエル・ゴールマンが発表しベストセラーになった著書「EQ・こころの知能指数」をきっかけに、EQの概念が世に幅広く知られることとなりました。

例えば「共感力」「影響力・協業力」「衝動制御力」などがここに含まれます。欧米ではすでに利用が始まっています。